当院の院長は、日本歯周病学会の歯周病認定医です。
大阪府内の歯科医院の数はおよそ5,685院。そのうち歯周病の
認定医・専門医が在籍している医院は87院しかございません。(2020年8月現在)
歯周病にならないためのメインテナンスから、
他の医院で抜歯を勧められたがなんとか歯を残せないか悩んでいる方まで、
どのようなご相談でもお気軽にお申し付けください。
患者さまに寄り添いながら、歯周病を熟知した専門性の高い治療をご提供いたします。
歯周病は、日本人が歯を失う原因の第1位であり、成人のおよそ80%が罹患しているといわれます。
歯と歯茎の間には「歯周ポケット」と呼ばれる隙間があります。その隙間に細菌が侵入して温床となり、徐々に歯肉などの歯周組織に炎症を引き起こしたり、歯槽骨(あごの骨)を溶かしたりしていきます。
溶けた骨は自然には2度と元にもどりません。
最終的には歯を支える土台がなくなり、ポロリと歯が抜け落ちてしまいます。
歯周病はサイレント・ディジーズ(静かなる病気)とも呼ばれ、初期段階では自覚症状がほとんどなく、気づいた時には重症化していることも少なくありません。歯周病を予防するには、定期的に歯医者で検診をする習慣をつけて、早期発見をすることがなによりです。
まだ健康な歯です。
初期の歯周病で、まだ歯茎にだけ炎症が起こっています。
細菌が歯根膜や歯槽骨に広がっていき、徐々に顎の骨が溶け出します。
顎の骨の吸収が進んで、歯がグラグラと動くようになります。
とうとう顎の骨が歯を支えられなくなります。多くは抜歯となります。
初診の際に、まずは治療や診断に必要な情報をまとめるために、問診を行って患者さまの生活習慣や身体の状態をくわしくお伺いします。
その後レントゲンを撮影して、お口全体や各部分の骨の状態を調べます。
また治療が進行してどのように状態が変化していくのかを、患者さまにも分かりやすく目で見ていただくために、お口の中の写真も撮影いたします。
歯と歯茎の間の隙間(歯周ポケット)がどのくらいの深さか、プローブという機器を用いて1本の歯に対して6カ所ずつ調べて、炎症の進み具合を確認します。
歯によって差はありますが、基本的に深さ2㎜以下が健康、4㎜程度で軽・中程度の歯周病、6㎜以上になると重度の歯周病の可能性があります。
さらに力を加えた時に歯がどの程度どの方向に動くか(歯の動揺度)の情報も加え、歯周病の進行度がどれくらいか診断を行います。
診断結果をもとに、今後の治療計画をご説明させていただきます。
またどういった治療方法が良いかを、患者さまのご希望に沿いながら、
ドクターが一緒に考え選択していきます。
治療を進めるにあたってご不明な点・ご不安な点など、
どのようなことでもお気軽にご相談ください。
基本の歯周病治療を行います。歯周病でなによりも大切なのは予防です。
治療後の再発を防ぐためにも、正しい歯みがきの仕方をお伝えします。
また専用の器具を用いて歯に付着した歯垢や歯石を除去する「スケーリング」や「ルートプレーニング」といった治療を行っていきます。
ひと通り基本治療を行った後、もう一度歯周組織の検査をして、治療効果を測ります。軽度な歯周病であれば、あとは定期検診で事後観察となります。
歯周病予防のもっとも基本となるのは、患者さまご自身による歯みがきです。正しい歯ブラシの仕方をお伝えしたり、歯間ブラシやフロスを使い方とともにご紹介したりいたします。
スケーラーという専用器具を用いて、歯に付着した歯垢と歯石を除去します。清潔を保つことで、歯肉の炎症を改善して深くなった歯周ポケットを引き締めることができます。
スケーリングだけでは除去できない、歯茎の奥の根の部分や歯周ポケットについた歯垢や歯石も除去します。これにより根面を滑らかにすることで、汚れや歯石が付きにくくなり、再発の予防にもつながります。
中等度~重度歯周病の患者さまの場合、多くは基本治療のスケーリングやルートプレーニングだけで十分な効果を得ることができません。
その場合、患者さまのお口の状況によって、フラップ手術(歯肉剥離掻爬術)、切除療法、再生療法といった外科処置を行います。
他のクリニックで抜歯と診断されていても歯を残すことができる場合もございますので、セカンドオピニオンとしてもお気軽にご利用ください。
通常のスケーリングやルートプレーニングでは除去しきれない歯石を、歯ぐきを切開して歯の根(根面)が目に見える状態で、奥の奥まで徹底的に清掃します。
外科処置によって歯周ポケットを切り取って整形します。それにより歯周ポケットが浅くなるので、ケアしやすくなり歯垢が付着しにくい口内環境にします。
歯を支えていた骨が溶けて歯がグラグラになってしまっている場合に、歯肉を切開・剥離して骨の再生を促す薬剤を塗布する方法です。
歯周病は必ずかかってしまう病気ではありません。日ごろの歯磨きや定期的な歯科検診をしっかりと心がけ、歯周病の原因となるプラーク(歯垢)や歯石を除去することで、歯周病の多くは予防することができます。
なかには予防できない歯周病もありますが、それは遺伝性の原因によるものなど非常に特殊なものになります。
プラークは、歯の表面や歯と歯茎の間に付着する白・黄白色のネバネバした沈着物で、非常に多くの細菌やその代謝産物のかたまりです。
歯垢とかバイオフィルムとも呼ばれていて、強固に歯に付着しているうえ薬品だけでは取り除きにくい状態になっています。
そのため日ごろからしっかりと歯ブラシなどで除去する習慣づけがとても大切になります。
口の中は全身のなかでも微生物や細菌などが最も多く存在している場所で、歯肉(歯ぐき)も非常に敏感な組織になります。
近年の研究では、あらゆる全身疾患と歯周病の関連性が指摘され始めています。歯周病との関連を挙げられているものには、呼吸器系疾患・心疾患・糖尿病や妊娠などがありますが、なかでも糖尿病との関連は深く、糖尿病は歯周病を悪化させる大きな要因のひとつといわれています。
歯肉に炎症が起きていると、食べ物や歯ブラシが当たったくらいの刺激でも歯肉から出血しやすくなります。
ただし、炎症の進行ぐあいやその日の全身の健康状態などによっても変わってくるため、必ず出血するというものでもありません。
もし歯みがきのときに一度でも出血に気づかれたなら、早めに受診されることをおすすめいたします。
夜寝ている間は唾液があまり流れないので、お口の中が乾きやすくなります。そして口の中が乾くと、細菌の活動が活発になります。
つまり、寝ている間は歯肉にとって危険な時間帯といえます。ですので、おやすみ前の歯みがきは特に気をつけて行いましょう。
また別の要因としては、寝ている間に歯ぎしりをしていて、歯や歯ぐきに負担がかかっているということも考えられます。
歯ぐきが腫れるのは炎症が原因です。多くの場合、慢性的に自覚症状がないまま進行している状態で、全身的な免疫力が弱まったときなどには、それが痛みや違和感といった自覚症状として現れやすくなります。
歯周病が進行するに伴って、歯を支えている骨(歯槽骨)が少しずつ溶けていくため、歯の動きもだんだん大きくなっていきます。
いったん腫れが引いても、歯周病が治ったわけではありませんので、お早めの受診をおすすめいたします。
歯科医院に毎日通うわけにもいきませんから、ご自身でも磨き残しができるだけないようにしていくことが大切です。
歯みがきをする時にどれくらい磨けていたかというだけでなく、ご自身で自分の歯をひと通り見落としなく磨けるように心がけてください。
もし全て自分でできなくても、治療で通院している間は歯周病治療の一環としてプラークの除去を行いますし、治療後でも定期的に歯のお掃除にご来院いただければ、歯周病が再発する可能性も少なくなります。
歯ぐきの検査では、歯と歯肉の隙間(歯周ポケット)の深さを測ります。また歯石をとるときは歯肉の上に覆いかぶさるように付着している歯石を取り除くので、どうしても器具の先端が炎症を起こして敏感になっている歯肉に触れてしまいます。
もし我慢できないようであれば、表面麻酔をしてから検査や治療を行う方法もありますので、お気軽にご相談ください。
本来きちんと適切な歯みがきができていれば歯石はつかないものですが、歯石の付きやすさにも個人差があったり、時間が経つにつれて歯みがき指導の時に教わったことの記憶があいまいになって、歯みがきが疎かになったりすることもよくあります。
ですので、1年に3~4回、3~4ヶ月に1度は歯のお掃除にご来院いただくことをおすすめいたします。
歯周病の原因は、歯の磨き残しから付着するプラーク(歯垢・バイオフィルム)で、それは日々蓄積されていきます。
ですので、歯が生えた時点から気をつけていく必要があります。一般的な歯周病は40歳前後に発症する場合が多いです。
虫歯や歯周病を初期段階で見つけやすくなるため、症状が進んで痛みだしてから治療を始めるより、結果的に治療にかかる時間や費用を節約することにつながります。もし何も問題が見つからなかったとしても、定期的に歯のお掃除ができたり、患者さまおひとりおひとりに合わせた歯みがき指導を受けられたりするメリットがございます。
個人差はありますが、たとえば歯と歯の間のように、普通の歯ブラシだけでは磨ききれない場所は確かに出てきます。
そういった場所には、歯間ブラシやデンタルフロスといった補助的な道具を使うことをおすすめいたします。